2020.11.18ブログ
更年期障害と向き合う
更年期障害は、閉経による自律神経の衰えや、その他にも冷えや気候の変化といった身体の内側や外側の環境が変化することによって、引き起こされます。このような変化は同時に現れてしまうため、精神的に負担を感じてしまいがちです。
しかし、当院ではお客様に次のライフステージに進んでいただく機会として捉え、鍼灸を通して二人三脚で前に進んでいきながら、充実した日々を過ごしていただきたいと考えています。
今回は、更年期障害について、また、そのセルフケアについて、書いていきたいと思います。
目次
- ○ 更年期障害とは
- ○ 更年期障害の症状
- ○ 食事でも更年期障害の改善を図ることも。
- ○ セルフケア
更年期障害とは
「閉経」とは、卵巣の活動性が次第に消失し、月経が永久に停止した状態をいいます。月経が来ない状態が12か月以上続いた時に、1年前を振り返って閉経としています。
女性は年齢とともに4つのライフステージ(思春期・性成熟期・更年期・ 老年期)を経験します。
日本人の平均閉経年齢は約50歳ですが、個人差が大きく、早い人では40歳台前半、遅い人では50歳台後半に閉経を迎えます。この閉経の時期をはさんだ前後10年間(一般的に45〜55歳頃)を”更年期”といいます。
年齢を重ねるごとに卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少することでホルモンのバランスが崩れ、心身にさまざまな不調があらわれる人もいます。
ただ、更年期の症状はエストロゲンの減少だけでなく、心理的な要因(仕事や家庭環境など)も複雑に関与するため、個人差が激しく、全身のあらゆる箇所にあらわれます。
更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。
更年期障害の主な原因は女性ホルモン(エストロゲン)が大きくゆらぎながら低下していくことですが、その上に加齢などの身体的因子、成育歴や性格などの心理的因子、職場や家庭における人間関係などの社会的因子が複合的に関与することで発症すると考えられています。
更年期障害の症状
人によって症状は様々で、全身に現れますが、主な症状として、自律神経の乱れから起こる動悸や息切れ、のぼせ、ほてり、発汗異常などのほか、頭痛や腰痛、肩凝り、手足のしびれ、イライラ感、めまい、耳鳴り、頭がはたらかない、不安感、不眠、食欲不振などがみられる。また、皮膚や粘膜の乾燥、ドライマウス、尿失禁、外陰部のかゆみなども生じます。
食事でも更年期障害の改善を図ることも。
バランスの良い食事はもちろん大切ですが、日本人である以上、和食を中心に取り入れることをお勧めします。
和食と一言で言ってもたくさんあります。今回は、その中でも代表といえる、大豆を取り上げていきたいと思います。
テレビなどでも紹介されている「大豆イソフラボン」をご存知でしょうか。
イソフラボンを始めとする植物性エストロゲンは女性ホルモン(エストロゲン)と似た作用を持つため、更年期障害を引き起こす原因の女性ホルモンに代わるものとして支持されています。
イソフラボンは大豆や豆腐や豆乳などにも含まれています。
このような食べ物をバランスよく取ることによって、更年期障害を引き起こす原因の女性ホルモンを補填することが可能となります。
ちなみに、最近では若年性更年期障害といって20代や30代でも更年期障害の症状で悩む方が増加しています。
更年期障害は50代からの病気ではなく、若い世代でも起こりうる病気です。
症状が軽く病院に行くまでもないという方も症状に悩まれている方も一度、食事を見直してみてはどうでしょうか。
セルフケア
足の太衝穴や太渓穴のマッサージをおすすめします。
太衝(たいしょう)穴とは、足の甲にあり親指と人差指の間で指先から足首に向って指をすべらせると止る場所にあります。
太衝穴は気を下に降ろす作用が強いため、イライラによる頭痛やのぼせなどの症状を軽くする効果があります。
太渓(たいけい)穴は足首にあり、内くるぶしとアキレス腱の間のへこんでいるところに取ります。
太渓は足の冷えや腰のだるさに効果的なツボです。
このツボを親指で揉むように押しましょう。
上記以外にも、腹巻で下腹部、腰周りの冷えを防ぐ、レッグウォーマで足首が冷えないように保護する。足湯をするなど、日常でできることはたくさんあります。できることから、こつこつと行ってみてください。
シェアする